

VIXショート(売り)戦略は、VIXの特性を活かした優位性のある戦略ではありますが、それは一定の条件下でのみ成立する戦略です。
例えば、VIX高騰時には、VIXショート(売り)戦略が破綻する可能性についてはご存じでしょうか。
今回は、そんなVIXショート(売り)戦略の知られざるリスク、そして、その対策についてご紹介します♪
VIX恐怖指数投資のショート(売り)戦略のリスクとは
売り制限が発生するリスク
VIXが高騰するような暴落時時には、マーケットだけでなく証券会社も厳戒モードになります。
VIXが高騰した局面に、とある証券会社のVIX先物に連動する銘柄を取引しようとすると…

『この銘柄の新規売注文は現在規制されています。』という文言が出現!もちろんVIX系のETFでも同じように新規の売り規制は発生します。

逆日歩が高騰するリスク
先物と違って、ETFの場合には、新規の売り建ての規制だけでなく、逆日歩が高騰するリスクが発生します。
VIX関連のETFとして有名な 国際のETF VIX短期先物指数(1552)では、前日まで5円だった逆日歩が140円(28倍!)になったこともあります。(2017/10/23)

強制償還(早期償還)のリスク
ETF・ETNの場合、約款に基づき、強制償還されるリスクがあります。2018年のVIXショック時には実際に早期償還が行われました。
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その他のリスク
先物・オプション取引においては、マーケットの状況に合わせて、証拠金率が改定されていますので、VIX先物において証拠金が急上昇するリスクも考慮する必要があるかもしれません。
ただ今のところは、証拠金率の改定の前に、問答無用で売り規制が入っているのが現状です。
VIX恐怖指数投資のショート(売り)戦略のリスク対策とは
今回、VIXショート(売り)戦略の知られざるリスクを紹介しましたが、そのどれもが対策することが可能です。
売り制限のリスクに対しては、売り制限が起きない証券会社を利用する。

逆日歩のリスクに対しては、ETFではなく先物を利用する。

早期償還のリスクに対しては、しっかりと目論見書を読んでから投資する。

まとめ
いかがでしたか?
VIXショート(売り)戦略をオススメしているメディアは多くありますが、その戦略のリスクまで紹介しているところが見当たらなかったので、今回はそこに焦点を当ててみました。
VIXショート(売り)戦略にとって、特に『売り制限』『売り禁』は致命的なので、事前にしっかりと対策をとられてから投資することをオススメします♪
